自然界での金属は、空気中に存在するため、実は、物理的、科学的には純度100%にはなりません。
ですから、混じり気のない錫は、99.99%と表記されます。
私たちはこれを純錫とよんでいます。

ここでは、現在、高田製作所が扱っている4つの素材をご紹介します。
素材それぞれの特性にあったデザインと製造技術が、高い品質の製品を生みだすと考え、私たちは日々研究と開発を行っています。

高田製作所の正確な数値表現は、より優れた品質へのあくなき追求の表れです。
それは、お使いいただくお客さまに安心と信頼をお届けすることを第一に考える、高田製作所の企業理念につながっているのです。

品質にこだわる、こうしたさまざまなノウハウの蓄積をもとに、
私たちは、道具としての機能の純度「完成度100%」の製品を目指しています。

取り扱い素材

錫

食を彩る機能性豊かな金属

元素記号Sn原子番号50。錫は融点が231.9℃と低く、外観が美しいため、青銅器時代から使われてきました。
貧しい教会で銀の聖杯の代わりに使われたり、水を浄化するために使われていたようです。磨くと美しい銀色が得られます。錫自体が柔らかく、変形しやすいため、他の金属との合金として利用されることが多い金属でした。日本では奈良時代後期にお茶と一緒に茶道具として持ち込まれました。日本には原料となるスズ石の埋蔵量が少ないため希少な金属とされていました。今日では東南アジアから良質の錫が供給されるようになり、大量生産が行われています。アルミニウムが安価に生産できるようになるまでは、食器や箔として使われてきました。
高田製作所では、純度が99.99%以上の4Nと表記される純錫を使っています。無味無臭、抗菌作用があり、中に入れた水を浄化する作用があるといわれています。また飲み物の味をまろやかにしたり、旨みを引き出す作用があるといわれています。食に適した素材です。
純錫は柔らかく、曲げると、独特の小気味よいチリッという音がします。これは錫鳴き(Tin Cry)と呼ばれる、結晶構造が変化することで起こる現象です。

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錫

人間の文明と文化を支えてきた金属

「黄銅」とも呼ばれる、銅Cuと亜鉛Znの合金です。最も一般的な黄銅は、銅65%、亜鉛35%のものです。また、銅と亜鉛の割合によって、赤みが強くなったり黄色味が強くなったりして、呼称も変わります。
真鍮の特徴は、なんといっても見た目の美しさです。比重は8.5。融点は1100℃。鉄に比べると柔らかいですが、適度な強度があり、展延性が大きい(温度を上げなくてもいろんなかたちに加工できる)扱いやすい金属として、約350年前から広く利用されるようになりました。日本で現在発行されている、五円硬貨の素材も真鍮です。
金に似た美しい黄色の光沢を放つことから、金の代用品にもされ、仏具、神社仏閣などの装飾金物、金管楽器などに使われてきました。また、ネジが切れたり、溶接が他の金属より容易に行える特性から、精密機械や理化学機械や鉄道模型などの素材としても適しています。

真鍮は腐食性が高く、時間経過と共に次第に黒ずみ、アンティークの風合いとしてその変化を愉しむ事もあります。この黒ずみは酸化皮膜ですので防錆効果も期待できます。また、着色や染色で、青銅色に代表されるような古びた色合いに加工することができます。
高田製作所では、YBsC2とYBsC3という二つの真鍮素材を使用しています。主に、仏具やおりん、ドアハンドルやレバーハンドルなどの建築金物、排水金物などの製品の素材として使っています。

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錫

軽量で美しい、リサイクル可能な次世代金属

原子記号Al 元素番号13。アルミニウムは、今から約200年前に発見されました。
地金が白銀色で美しく、光の反射率は非常に高く、純度の高いアルミニウムは、銀よりも高い反射率を持っています。比重が2.6から2.8くらいで、鉄や銅に比べて、重さが三分の一程度と軽く、また緻密な酸化皮膜により、腐食しにくいので、飛行機や船舶、電車の車輌に使われています。熱の伝導率は鉄の約3倍、電気の伝導率は、銅の約60%ですが、軽量であり、磁気を帯びないため、送電ケーブルなど電気関係に有効な素材です。また、毒性がないことから、医療用品や食器などの家庭用の製品にも多く使用されています。
アルミニウムは、リサイクルできる原料とよくいわれています。ボーキサイトからアルミニウムをつくるには非常に電力を必要としますが、溶解温度が摂氏660.2℃と低いため、アルミニウム屑からリサイクルして地金を作ると、コストやエネルギーが少なくてすみます。加工や再利用に適している金属なのです。
日本にアルミニウムが入ってきたのは、1867年、パリの産業博覧会にフランスの皇帝だったナポレオン三世の招きを受けて、渋沢栄一らの使節団が初めてアルミニウムの製品をみたのがきっかけだとされています。
高田製作所は、AC7Aという純度の高いアルミニウムを使っています。これはアルミニウムにマグネシウムを添加している合金です。AC7Aは、耐食性に優れ、ケイ素を含まないため、表面処理が美しくできることが特長ですが、その反面、実は金属内部に素とよばれる気泡の跡がたくさんできてしまうので、一般的には、安定したきれいな鋳物にすることが非常に難しい素材だといわれています。しかし高田製作所は、素の発生を抑える技術を開発してこの難点を克服、AC7Aを製品化することに成功しています。主に、現代仏具、ドアハンドルやレバーハンドルといった建築金物、花器などのインテリア小物の素材として使っています。

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錫

人類が初めて手にした金属

原子記号Cu 元素番号29。
銅は今から約6000年前に発見され、「人類が初めて手にした金属」といわれています。
石器時代、銅器時代、青銅器時代というぐらいで、人類の文明発達の黎明期から使用されています。銅が古くから使われたのは、銅の展延性のよさによると思います。ひっぱっても、たたいても、延ばされても脆さがなく、常温の中でも加工しやすい金属であることが第一の特徴でしょう。
また、導電性、電熱性、耐蝕性、抗菌性に優れ、熱伝導率が高い、という点が特徴です。
高田製作所の銅は、青銅(銅と錫の合金)です。比重は8.7.融点は約1100℃。
釣鐘や梵鐘など、音を出す仏具の素材として使われています。
銅の仕上げには、わざと酸化させて緑青をふかせるなど、着色技術に豊かなバリエーションがあります。
高田製作所では、10円玉と同じB6といわれる素材や純銅を用いて、ドアハンドルやハンガーなどを製作。近年では、国会議事堂のドアハンドルを2000本収めています。

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